本家の古書の鑑定を受ける

何故・私はこのように朝鮮民族と先祖にこだわるのかと考えていた。七人姉妹の2番娘だが、姉妹の中で本名で暮らしているのは私だけ、表札も本名にしている。
最近、考えが纏まってきたような気がする。姉妹の中でも虚弱児であったばかりでなく心も弱かったので妹達からさえ虐めれ、姉としての待遇を受けられなかった。外に出れば朝鮮人と差別される。何故?朝鮮人は差別されるのかと探し続けて、学び続けて、朝鮮人が日本人がさげすむような劣等民族ではないと理解した。その結果が、現在の私・朴貞花になったのだと思う。
ある人が話してくれたことを思い出す。日本国が日本人が朝鮮人を差別しなかったなら、古代のように皆、日本人になっていたろうと~~~。本当にそうだと思う。
町田市に住んでいた時に、町田では古代史の第一人者だと言う人に、市民大学で講義を受けた。彼は、自分が天皇家を尊敬するのは、1000年を超す家系がはっきりしているからと言った。私は、私の家ばかりでなく、他の朝鮮人も殆どの人が「族譜」というものがあって紀元前から分かっているのですよと。彼は何も答えなかった。市民大学で講義をする時に、彼が教材として渡した年表には朝鮮を「鮮」と記入し、既に国連に入っていた朝鮮民主主義人民共和国は記入されていなかったので、この事に対しても、これは間違っていると、講師に私は抗議をしたのであった。

嘗て、私のアボジが「両班」と言うと、姉妹の中で、一番強くて賢いと言われていた3歳下の妹は「両班」なら、何故、日本に来てこんな貧しい暮らしをしているのかとアボジに詰め寄っていた。
その傍で私は、アボジの言葉をそのまま信じて、朝鮮に帰国した時には、きっと「両班」に戻れて幸せになれるのだと信じていた。
私は自分が弱いから、弱い人には心から優しくしようと努めてきた。反対に強いものには反感を持つ。組織とか団体の役員など名誉を持ったり、資力、権力を持つと、持たない物に対して、蔑み差別することを度々経験して、悔しさを味わってきた。
それでも、何も持っていないし、何も出来ない私だが、助けてくれる人が大勢いたので今日まで生きてこれたのだと、心の底から思っている。

また或いは、先祖の貴重な古書を私が預かるようになったのは、私の名前から来ているのかも知れないと思うようになった。「行列字」と言って朝鮮では一族の何代目であるのかが分かるように、一字が決められる。これは男性にだけ付けることになっているのだが、長女の姉の名には付いてないうえに、7人姉妹の中で他の6人には付いてないのに、私だけに「行列字」の「夏」が「族譜」に記入されていた。
「族譜」に載せてある名前は「諱」と言って普段の生活には使われない。字(あざな)と言う普段の生活には別の名前が使われる。私のアボジも伯父さんも「族譜」にきちんと、二つの名前が載せられてあった。祖父の孫として、本家の二人の息子に、正夏、文夏、そして、私は貞夏と、3人に「夏」が付けられていたが、従兄の二人はすでにこの世の人ではない。祖父の孫の中で「夏」をつけられて生きているのは私だけなのだ。私のこんな話を聞かされた人は、私がおかしいと言うのかもしれないけれど~~~。私は真面目に、無力な私が生きていられるのは、父母に守られ、先祖に守られているからだと、霊魂を信じている人間なのだ。

1960年代に韓国籍の妹達が訪韓しているし、姉や彼女達は何度も自由に訪韓していたし宿泊もしている。なのに、本家の伯父さんは、大切なこの古書を、先に訪韓し、何度も訪韓した姉や妹達には渡さないで、訪韓の自由がなかった私にだけ託したのである。不思議な事だと思う。
1980年の初めての訪韓の時に、本家の伯父さんが私に貸して下さった本を、2014年に本家の長男が私に贈呈した。この本は1914年の発刊であった。韓国には6か所にこの古書と同じものがある事が判明しているが、全巻揃っていない場合もある。この古書が3巻揃っていた家ならば、それ相当の家だから、他の本も見たいと昨年鑑定して頂いた時に言われた。国の方で保存・管理しても良いと言われたので、今年の訪韓の目的が一つ増えたのだけれども、一部しか鑑定に持っていけなかった。韓国では古書ではなく、古文献と呼んでいた。
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左1917年発刊『明心寶鑑』、中央1935年発刊『啓蒙篇』、右1830~1920年未詳。『蜜陽朴氏家蝶」
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この古書は写真を写していた時には三冊と思ったが、改めて見たら4冊であった。
1440年。一番新しい。4巻までを見つけたがその後の本もある筈であると思うが、か弱い90歳と80歳の老女には取り出せなかった。次回は若い人を連れて行きたいと思っている。
また、古書について、私の心が離れないで守ろうと執着するのは、朝鮮が日本の植民地になっていた時代に、日本の総督府が、朝鮮の民族心を壊滅させるために「両班」や「書房」から何十万の貴重な古書を略奪して、「溶解処分」したことを知ったからである。わが朝鮮王朝の世宗王の時代に活躍した先祖の遺した著書20巻が3巻しか残っていないことも、最初に貸して頂いた時に古書を紐解いて知ったことだった。
日本の権力者は侵略に都合の悪いものを溶解処分にして消滅したのである。
現代でも、横浜市の教育委員会は関東大震災の事を書いた副読本を溶解処分にした。日本は書物ばかりか、王の墓までも荒らし続けて、重要なものを略奪している。
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この1年の間に、初対面の人に頂いたもの。ブローチ2個、紫の指輪、紺色のカップ小物入れ、ボールペン。有難い事に、こうして多くの人に愛を頂いて、助けられて生き永らえてきた貞花です。
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漢江・はんがんの傍のマンションの12階に甥は住んでいる。居間から見た夕陽は、横浜の自宅から見える夕陽を思い出させてくれて私を喜ばせてくれた。
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韓国は桜が満開であったが、自宅に戻ったら、蔓薔薇のゴールドハニーが咲き始めていた。ところが、月半ばに「春の嵐に散りゆく花か~~」と思わず歌い出してしまった程に薔薇の花が蕾迄もが沢山落ちてしまった。仕方がないと拾い集めて湯船に浮かべ、薔薇の湯に浸かった。
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温かいので薔薇が次々と咲く。次の花の為に摘んでドライフラワーにすることに。
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千葉から送られてきた鈴蘭、シーラー、キンポウゲ等次々と咲き始めて我が世の春を謳歌してる。
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少し日陰に咲く、野草、去年までは覚えていたのに花の名を忘れてる。
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花韮、どくだみ・十薬と同じく繁殖する力の強さに驚かされる。



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by pcflily | 2018-04-22 15:35 | アリランエッセー | Comments(2)  

Commented by Nimura Takeshi at 2018-04-26 22:12 x
スズランの写真を拝見して故郷北海道を思い出しています。6月頃に咲く可憐な花でした。無知だった子供のころスズランはマリモと同じ寒い北海道特有のものと信じていました。20年前、フランスに行ったときにスズランを見て驚きました。北海道固有ではないと・・・
貞花さまが韓国に出かけられ、ご家族にゆかりの古書を博物館に寄贈とのことですが、素晴らしいお話です。町田の歴史家が「自分が天皇家を尊敬するのは、1000年を超す家系がはっきりしているから」との説明に、貞花さまが朝鮮の「族譜」には紀元前からの記録が残っていると反論されたとのこと。歴史家が説く権力者についての「畏敬の根拠」としてははなはだ心もとないものだと私は思います。神話の伝承で塗り固められた権力者の歴史が真実をものがたっているとは言い難いのですから。罪深い「天皇制への回帰現象」が着々と進んでいるような気がしてなりません。貞花さまのように日本の植民地支配の真実を伝えることが殊更重要な時代になっています。差別や迫害に負けず信念を貫かれる貞花さまのことを尊敬しております。いつまでも歴史の語り部であり続けられることをお祈りしております。
Commented by pcflily at 2018-04-27 22:20
コメントを有難うございます。
今日は、朝から、パソコンとテレビの両方を付けたまま、見ていました。南北の首脳の会談の様子をチャンネルを回しながら、金正恩委員長の揚げ足を取ろうとする人達にイライラしながら見ていました。けれども、予想に反して、余裕たっぷりに機転を利かせた言動を見せた金正恩委員長にびっくりしていました。
テレビとyoutubeの韓国放送のニュースを一緒に見るのは何時もの事で、テレビでは韓国ドラマを見ているのに、今日はどちらも南北首脳会談の実況放送を見ていました。戦争状態を解消する事で一致した「平和協定」にすることで合意したので嬉しいです。
金大中大統領の訪朝の時には沢山の人に、電話をしていましたが、横浜に越してからの隠遁生活が長いので、喜びを分かち合う人がいなくなってしまい、寂しく思っていたところに、電話を下さった人がいたので、つい長々と喜びを話してしまいました。

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