百聞は一見に如かず 韓国へ行く

「12月28日の韓日合意」に怒りが込み上げた。
韓国にまで出向き毎年必ず抗議に行く「九条連」と共に行動をした。
大勢の心ある人々がいろいろな形で日本政府に、この日本でも、謝罪と賠償を求めて抗議運動をしている。
ソウルには何カ所にも新しい平和の少女像が自主的に建立されていた。
いずこの地よりも、真っ先に当事者の日本に謝罪の心をこめた平和像・少女像が日本の地に建立されるべきであるのに、未だに、その声は聞こえていない。教科書からこの事実を消そうとする作業さえ起きている。一億余の民の中に、事実を認識した正義の勇気のある人物はいないのだろうか?

李容洙さんの居住地である「テグ」には李容洙さんの若かりし日の姿の像が建立されていた。女子高校の庭に、地元の彫刻家の手により作られたものである。校長を始め地元の人々の創意の一致により建立された。慰安婦問題を、すべての人が自分の問題として考えることのできる良識を持っている結果なのだ。

夕食の時間には李容洙さんの隣に座らせて下さり、李容洙さんの朝鮮語を私が日本語に訳して、皆様にお伝えした
その席で、李容洙さんの思いと私たちの思いををこめて作った即興の詩であるが、朝鮮語で私は歌を歌った。朴貞花作詞の替え歌だ。メロデイーは、かつて日本が朝鮮を植民地にしていた時に日本によって抗日の歌だと禁止された歌「鳳仙花」。けれども歌い継がれていて心ある人なら日本人でさえも知っている「鳳仙花」。

         꽃같은 처녀를 강제로 끌고 갔다

          花も蕾の乙女を強制連行した


         짐승같은 강간범을 온세상이 알고 있다

          獣のような強姦犯を全世界が知っている


         사죄하라 배상하라 하루 빨리 해결하라

          謝罪せよ賠償せよ一日も早く解決せよ



         온세상이 알고 있다 사제하라 배상하라

          全世界が知っているのだ謝罪せよ賠償せよ


 其の夜は李容洙さんも、「デグ」の同じホテルでの宿泊であった。李容洙さんは一人で朝食をとっていたた私の横にいらっしゃって下さり、朝食をも共にした。私は嬉しさのあまり、湧き上がってきた思いを、また即興で、李容洙さんの名前を入れた短歌を作り、贈った。

(すもも)咲く 春の陽(ひ)のよな
(すがた)なる 笑顔 麗(うるわ)し
水(じゅすい)よ 永遠(とわ)に

5月二十四日の韓国への旅立ちの日の0時35分、ふと見たら花が咲き始めていた。
花を見せない観葉植物と思っていたのに、花が咲いた。きっと良い成果があるだろうと、不眠続きの日々も気にならなくなった。
f0253572_11361775.jpg

ナヌムの家にいらっしゃるハルモニに会い、ビデオでもう亡くなってしまった方々と
お会いし、ハルモニ達のお墓に花を捧げて挨拶をした。

f0253572_11353991.jpg

蝶を手にした聖フランシスコ教育会館前の少女像。
f0253572_11331666.jpg

青い蝶を羽のようにつけた梨花女子大学前の少女像。
f0253572_11324074.jpg
李容洙さんの若かりし日の写真をもとに作られた銅像。テグの女子高校にて。
f0253572_12112999.jpg

李容洙さんは、心の広い方でありながら小さなことにも注意を払って下さる方であった。杖に頼っていらっしゃるのに、座らずに立ったままで私達を迎えて下さった。
90歳になるとは思えない精神力の強く元気な方。私のオモニの気配りを感じた。
f0253572_12101498.jpg



[PR]

by pcflily | 2016-06-03 12:01 | アリランエッセー | Comments(2)  

Commented by Takeshi Nimura at 2016-06-07 22:05 x
70年以上も前に少女の受けた恐怖と苦痛、悲劇の人生は何をもって償うことが出来るのでしょうか。加害と被害などという単純な言葉では決して表現できない人間の尊厳の問題です。鳳仙花に込められた抗議と抵抗の一行、一行には、涙では洗い流すことのできない悪行の数々が浮かび上がってきます。貞花さまの暖かい眼差しや清らかな心がかつての少女たちに安寧な気持ちをもたらしたのでしょう。少女像が訴える心の叫びに耳を傾けていかなければと思います。
Commented by pcflily at 2016-06-08 13:51
忘れずに優しいコメントを有難うございます。
朝鮮の儒教社会に生きていた少女たちの驚きと苦痛は、そのまま自分の身に起きたように辛い事です。
日本の地で生きて来た私ですが、結婚の時も相手の顔も見ないうちに決められても、家族が生きて行く為には当然と言う精神世界にいたので、家族から突然引き離され、拉致されていった彼女たちの事を他人事とは思えません。
苦難を乗り越え、二度とこのような悲惨なことが起きないようにと、女性人権博物館や奨学金としてなけなしのお金を提供しています。
ハルモニ達が闘い続けているのは、自分自身の為だけではなく、二度と、決して戦争をしてはいけないと、平和な未来の為に闘っていることを知ることが出来ました。

<< 川崎のヘイトスピーチを止めた日... 憂愁の淵に沈むばかり >>