潜入盗測

★潜入盗測    五月号 二〇一二年      朴 貞 花   

明治以降の戦争政策の要(かなめ)に
「外邦図作成」があった
植民地にと狙うアジア・太平洋地域

独立主権国家への潜入盗測
陸軍参謀本部の秘密測量の
侵略の第一歩は朝鮮だ

陸軍省任命の男達は
朝鮮に侵入し盗測を始めた  
一八七二年
「韓国併合」の三十八年前だ

死を覚悟の
潜入盗測
変装し羅針盤と歩測で作図する
詳細な村上千代吉の手帳も解明された

攻め込む為の軍用秘図
盗測を隠蔽した地図を所蔵する国会図書館
米国議会図書館所蔵は一八七九年の制作

スパイ活動は侵略の先兵
盗測した朝鮮の陸海の外邦図は
日清・日露戦争の勝利に繋がった

外邦図と新式銃を持つ日本軍
朝鮮の義兵達は
虐殺され
村は焼かれた

敗戦まで外邦図を作り続けた
天皇直属の陸軍陸地測量部
国会前庭の跡地には
「日本水準原点」の石碑が残る

☆この「潜入盗測」のことを詳しく知りたいと、横浜市立中央図書館に行ったら、この本は、国立図書館にしかない。取り寄せることができるが、貸出は出来ない、図書館内で閲覧することは出来ると言われた。
ダメモトで、買ってほしいとリクエストしておいたら、購入されたと連絡があった。分厚い2冊の書籍であった。ゆっくりと読むことができた。改めて図書館の有難さを感じた時であった。

1872年は、まだ日本の植民地にはなっていない独立国の朝鮮だ。
日韓併合は1910年だ。日本は併合する前の38年も前から、朝鮮に泥棒のように侵入して、侵略をする為の準備、他国の朝鮮国の測量をしたのだ。こんなことが許されるはずもないのに、国策として実行していた日本。私にとっては、あまりにも理解できない恐ろしい話だ。

でも、これは事実なのである。朝鮮の国を守ろうとした義兵は全員がこの「盗測」によって作られた地図により何処へ逃げても全員が殲滅されたのだ。

日・ロ戦争などに勝利するのにも役に立っている。中国にも足を延ばし「潜入盗測」をしている。盗測は辞書にも載っていない言葉であった。この研究者の造語であろう。

安倍首相は、「日本を取り戻す」と言っていた。どんな日本なのか、私はすぐに明治以降の「日本」のことだろうと思ったと言ったら、日本人の友人は、そこまでは思わないと言った。

けれども、なりふり構わないで、戦争をできる国の「安保法制」を採決したのは、軍事大国になることだ。明治以降のアジア蔑視の推進にも繋がると思う。それは「70年談話」にはっきり表れている。

どんな方法でも、勝ったほうが勝ちなのか?侵略、虐殺、植民地支配、あらゆる悪事をやりつくした明治以降の日本。安倍首相は、言い続けた。「日本を取り戻す」と。選挙の時は、経済の復興を言い、議席を取ってからは、「安保法制」を一気に進めた。戦争を出来る国にした。軍需産業で経済を立て直そうとしている。その手立てはもう準備してあるのだ。

国民は目の前の経済復興という餌に飛びついて、安倍政権を成り立たせた。平和の党と言っていた公明党は、安倍政権に平伏した党に転向したのだ。連立政権を続けたいためなのだろう。
将来、命を捧げなければならなくなることを、想像できないでいるのだろう。
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○大山蓮華、朝鮮民主主義人民共和国の国花、現在の家に越した時に苗を取り寄せ植えた。漸く花を見せてくれたのに、なぜかいつの間にか消えてしまった。
西向きの玄関の前には不向きな花であったのだろう。深山でひっそりと咲く大山蓮華だ。
今日は、北朝鮮に2か月間滞在してきた朝鮮大学の崔勇海教授の講演を聞くことが出来た。それで、私が咲かせることができたこの国花を思い出した。
統一という言葉さえ出せない状態の最近の私に勇気を与えてくれたとても有意義な講演であった。もっと、もっと時間が欲しいと思う良い講演であった。

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○9月20日、安保法制採決に賛成した議員は落とそう、安倍はやめろとの横浜のデモに参加した。山下公園から桜木町駅まで声をを張り上げながら歩いた。
風船は、この集会を立ち上げた若人達が、参加者全員に渡してくれた。一つ一つ膨らませ、そこに文字を書いてくれた。私の頂いた風船には,NO WAR,NO ABEと書かれ,シールには「それ憲法違反」「戦争やめて」と書かれている。
シールは参加者の一人が手作りしたものを、皆さんに無料で配布していた。私は二枚頂いた。誰もかれもが本当に一生懸命に何とかしなければとの思い出あることが伝わってきた。
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by pcflily | 2015-09-26 22:47 | アリランエッセー | Comments(3)  

Commented by pcflily at 2015-09-28 15:06
大山蓮華無事に入りました。
Commented by Takesi Nimura at 2015-09-29 20:24 x
CFさまの厳粛な抗議活動に敬意を表します。「盗測」という言葉はCFさまの作品から初めて知りました。最近では東京新聞に「潜入盗測」の作品が紹介されていたと記憶しています。この貴重な資料の出版が知り合いだった故川上徹さんの「同時代社」であることに驚いています。川上さんも今のような時代の到来を予見していました。装いを新たにした過去の亡霊が蘇っています。前の戦争の時も、多くの国民は自分たちの手で自由を規制し、軍部・権力に迎合していきました。警察予備隊が防衛省になり軍事省になるのは時間の問題ですね。白い風船に書かれた言葉がさわやかです。CFさまのように声をあげ続けなければと思います。パソコンは大丈夫ですか?
Commented by pcflily at 2015-09-30 18:41
コメントを有難うございます。
東北大震災と福島の原発事故が起きてからショックを受けて、短歌というものに疑問を持ち、短歌を詠めなくなってしまいました。
あまり良い言葉が見つかりませんが、この国の基から立たないことがすべての悪の根源になったと思い込みました。
そんな時に韓国訪問を誘われ、京城監獄に行ってきました。
2011年9月号の投稿歌として初めてこの形で表現しました。
その時に、私を驚かせたことは、1908年にあろうことか日本人が朝鮮の独立運動をする人を捕らえ殺害する監獄を、朝鮮に28カ所も作ったのです。書かずにはいられませんでした。没にされることを覚悟で、選者一人にでも知ってほしいと思ったからです。

この「潜入盗測」は1872年です。もっと驚き、言葉が出ません。こんなことをしても罰せられないで、世界に平和をと言っていられるのですね。厚顔無恥である方が国家も人間も幸せなのかもしれません。

パソコンは新しい写真を入れられません。新村さんのブログもやっと探し当てました。

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